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飲食店におけるキッチン・厨房の油汚れを徹底解消!しつこい汚れから予防法まで網羅ガイド

飲食店のキッチン・厨房において油汚れを放置してしまうと衛生面や作業効率の低下など、大きなトラブルを引き起こしかねません。本記事では、油汚れの原因から対策方法、予防のコツまで網羅的に解説します。

この記事を通じて、しつこい油汚れに悩んでいる方はもちろん、普段の清掃やメンテナンスを最適化したい方にも役立つヒントを得られるでしょう。

飲食店における衛生管理の基礎知識

衛生管理はお店の信頼にも直結する重要なポイントです。まずは基本的な考え方を押さえましょう。

飲食店では、見た目の清潔感だけでなく、食中毒予防の観点からも衛生管理が欠かせません。特にキッチンの油汚れは放置すると汚れが酸化し頑固になるため、日常的なチェックが必要です。安全な調理環境を維持することで、従業員が働きやすくお客様からの信頼も得られるでしょう。

衛生管理の基本には、調理器具や作業台の洗浄・消毒、そして定期的なゴミ処理が含まれます。油汚れが放置されると他の汚れも吸着しやすくなり、衛生レベルが一気に低下するリスクが高まります。

出典:

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000158724.pdf(食品衛生管理の手引き 参照)

キッチン・厨房の油汚れが落としにくい理由

油汚れがこびりつくと簡単には落ちなくなる原因を理解し、効率的な清掃方法を考えます。

油は水になじみにくい性質があり、時間の経過とともに空気中で酸化するため清掃で取り除きにくいだけでなく、固まってしまいます。さらに、高温で調理を行う頻度が高い飲食店では、壁や換気扇など、普段の目線より高い場所にまで油が飛散し付着しやすい点も厄介です。

こうした油汚れをそのままにしておくと、悪臭の発生や衛生面での問題だけでなく、機器の故障原因にもつながります。早い段階でこまめに清掃を行うことで、汚れの固着を防ぎ、落としやすい状態を常にキープすることが重要です。

飲食店の油汚れ対策に欠かせないアイテムリスト

キッチンや厨房の油汚れを効果的に落とすには、「道具」と「洗剤」を正しく組み合わせて使うことが重要です。ここでは、飲食店で役立つ代表的なアイテムをご紹介します。

  • マイクロファイバークロス

ガラスやステンレスが油膜で曇っていると、お客様に「清潔感がない」という印象を与えてしまいかねません。マイクロファイバークロスなら、油や水分をしっかり吸着し、拭き上げた後に輝きを取り戻せます。店内の印象が明るくなり、お客様に心地よい空間を提供できます。さらに、用途ごとに色分けして使えば、作業台や換気扇などを分けて効率的に清掃でき、なにより衛生的です。

  • 業務用洗剤

テーブルや床に残るギトギト汚れは、お客様の目に触れると不快な印象を与えかねません。そこで活躍するのが業務用洗剤です。油汚れ専用やたんぱく質汚れ専用など種類が分かれており、適切に使えば頑固な汚れも短時間で落とせます。清潔感を保つことでお客様に安心して食事を楽しんでいただけるうえ、スタッフの清掃時間短縮や事故防止にもつながります。ただし、汎用的な家庭用洗剤と異なるため、使用上の注意をよく読んで正しく活用することが、意図しない事故を未然に防ぐコツです。

  • ブラシとスポンジ

お客様に見えるテーブルやカウンターはもちろん、コンロ周りやシンクなど日常的に使う場所の油汚れには、ブラシやスポンジが欠かせません。細かい隙間や凹凸部分まで届くブラシ、広い面をサッと洗えるスポンジを使い分ければ、見た目の清潔感がぐんと高まります。使い古しを放置すると清掃効果が落ちて逆に不衛生になるため、定期的な交換を習慣化することが、お客様に安心感を与える第一歩です。スタッフにとっても扱いやすく、毎日の清掃効率アップにつながります。

  • 高圧洗浄機

 「換気扇やコンロ周りの油がこびりついて落ちない・・・」という悩みを抱える飲食店オーナーの方も少なくないかもしれません。強力な水圧で汚れを浮かせ、外したパーツを漬け置き洗いすれば、手作業では落としきれない汚れも効率的に除去できます。換気扇にこびりついたしつこい汚れ等は、パーツを外して漬け置き洗いを行うと、汚れを浮かせて落としやすくなります。

  • スチームクリーナー

 「洗剤を使いすぎたくない」「人の手では落としにくい細部まできれいにしたい」という場合におすすめの道具です。高温の蒸気が油汚れを分解して落としてくれます。

  • ポリッシャー

床のベタつきは、見た目の清潔感を損ねるだけでなく、お客様の印象にも直結します。モップで拭いても落ちにくい頑固な油汚れには、ポリッシャーを有効活用しましょう。清潔な空間はお客様に安心感を与えるだけでなく、スタッフにとっても滑りにくく安全な作業環境につながります。

グリスフィルター・換気扇・ダクトフードの効率的な清掃手順

換気設備の清掃は調理環境を清潔に保つ要となります。効率的なステップを押さえましょう。

グリスフィルターや換気扇には、調理時に飛び散った油が最も蓄積しやすいです。放置するとファンの動きが悪くなり、換気が不十分になるだけでなく、厨房全体の空気環境が悪化する可能性があります。

清掃の際は電源を切り、部品を分解できる範囲で外して洗浄することがポイントです。洗剤や高温のお湯で油を柔らかくしたうえで、ブラシやスポンジで隅々まで洗い、仕上げにしっかりとすすいで乾燥させましょう。

厨房清掃のプロが行う3ステップ

プロの清掃業者が行うステップとしては、まず下準備で外せるパーツをすべて取り外し、洗浄前に油を緩ませる工程を丁寧に行います。次に、洗剤やお湯を使った本洗浄では、機器を傷めないよう適切な道具を選びながら洗い上げます。最後に仕上げとして乾燥と安全確認を徹底し、再度組み立てるという流れが基本です。

これらの手順を守ることで、皮膜状になった油も効果的に落とし、換気能力や機器の性能を維持できます。手間はかかりますが、結果的に安全面や衛生面のクオリティを長期的に保つことができるでしょう。

グリストラップ清掃を効率的に行うポイント

グリストラップはキッチンの排水をスムーズにする装置ですが、油汚れが蓄積しやすい場所でもあります。

グリストラップは飲食店において、とくに油量の多い調理を行う場合に欠かせない排水設備です。適切な清掃を怠ると、悪臭や排水不良といった問題が頻発し、営業に支障をきたすこともあります。

本来の機能を発揮させて長く使うためにも、定期的な点検や洗浄を実施し、汚れをしっかり除去し、蓄積させないことが大切です。

グリストラップの汚れを放置するリスク

グリストラップの油汚れを放置すると、悪臭の発生だけでなく雑菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。さらに排水管の詰まりを引き起こし、最悪の場合は排水が逆流する恐れも出てきます。

飲食店でこうしたトラブルが発生すれば、お客様への影響も甚大です。日々の簡易チェックと定期的な清掃が、トラブル回避の第一歩といえるでしょう。そもそも清掃しにくく、手間がかかるグリストラップ清掃はスタッフへの負担も大きいため、プロに依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。グリストラップ清掃・厨房清掃のご相談はこちらから。

 

グリストラップの清掃頻度とポイント

グリストラップの清掃は基本的には週に一度程度のペースが推奨されますが、油分の多いメニューを扱うお店ではさらに短いサイクルでの清掃が望ましいです。ゴミかご部分の固形物は取り除きやすい状態を保ち、ぬめりを感じたら早めにブラシなどで洗浄します。

洗浄の際には、専用の中性洗剤や重曹溶液などを活用し、油汚れを分解しながら洗い流すのが効果的です。深い部分までしっかりすすぐことで、後々の悪臭や再付着を防ぎます。

出典:https://www.nishi.or.jp/kurashi/suido/jogesuidokyoku/inshokuten_gesui/soshuki-iji.html(グリーストラップ(阻集器)の維持管理 参照)

プロの業者が発行するマニフェストとは?

飲食店で発生するグリストラップ内の汚泥は産業廃棄物として扱われるため、処理を依頼する際には業者からマニフェストという書類を発行してもらう必要があります。これは処理の内容や経路をトレースするための制度で、適正処理を証明する上で重要な書類です。

正規の処理を行っていないと、後々行政指導を受けるリスクも生じます。マニフェストの発行をきちんと確認して、安心・安全な環境を維持しましょう。

出典:

https://iwatesanpai.or.jp/iwsp/wp-content/uploads/2020/10/878eb505e6a5e304b17083f764846fb9.pdf(産業廃棄物排出事業者等説明会資料 参照)

シンク・排水口の油汚れとヌメリ除去のポイント

飲食店の厨房で最も使用頻度が高いのがシンクと排水口です。調理や洗浄のたびに油分や食材カスが流れ込み、放置すればヌメリや悪臭、さらには排水詰まりを引き起こし、営業に大きな支障をきたしかねません。

営業後にはシンク全体を中性〜アルカリ性の業務用洗剤で洗浄し、排水口にはフィルターやゴミ受けを必ずセットしましょう。定期的に排水トラップを分解して洗浄することで、油の固着や雑菌の繁殖を防げます。

特に夏場は菌の繁殖が早いため、「毎日の簡易洗浄と週単位の徹底清掃」を組み合わせるのが効果的です。排水管内の油分蓄積が心配な場合は、専用のパイプクリーナーを使用したり、専門業者に定期洗浄を依頼するのも安心です。

厨房のシンクと排水口を清潔に保つことは、お客様への安全提供と店舗の信頼維持に直結します。日々の積み重ねが、衛生基準を守りながら安心して営業を続けるための最善策です。

キッチン・飲食店の壁・天井・床にこびりついた油汚れを落とす方法

調理中に飛び散った油は、コンロ周りだけでなく壁や天井に少しずつ付着します。普段目につかない場所でも、放置すると膜状に固まり、においやベタつきの原因になり、お客様に不快な印象を与えることもあります。

清掃時には、壁材や塗装に適した業務用洗剤を選び、柔らかいスポンジやクロスで汚れを浮かせて落とすのが基本です。特に天井付近の換気扇周りは油の付着が早いため、定期的な点検と清掃が欠かせません。

床に関しては、油汚れを水で流すだけでは滑りやすさが解消されません。油分に強いアルカリ性または中性の業務用洗剤を希釈してモップなどを使いながら拭き清掃を行い、その後に水でしっかりとすすぐことが重要です。さらにデッキブラシ、またはポリッシャーを併用すれば、こびりついた汚れまで除去でき、安全で衛生的な厨房環境を維持できます。

壁面・タイルの目地に効く洗剤の選び方

壁面がタイルの場合、目地に汚れが入り込みやすい点に留意が必要です。タイル自体は比較的頑丈ですが、目地は素材によっては傷付きやすいこともあるため、弱アルカリ性の洗剤や重曹をペースト状にしたものを使い、やさしく擦るとよいでしょう。

汚れがひどい場合は浸け置き洗いのように、洗剤をしばらく染み込ませてからブラシで擦る方法がおすすめです。最後に十分にすすぐことで、洗剤の残留による白い跡を防ぐことができます。

天井の清掃に役立つアイテム

天井の清掃は脚立やロングハンドルのモップを活用すると、安全に効率よく手を届かせることができます。油汚れは上部に行くほど目視確認がしづらいので、定期的にライトを当てて汚れをチェックするのがポイントです。

天井素材がクロスや塗装仕上げの場合、強い洗剤でゴシゴシと擦ると傷んで剥がれの原因になることもあります。洗剤の種類と濃度を慎重に選び、しっかり用途を守って作業すれば、天井の美観をキープしやすくなるでしょう。

油汚れを防ぐための予防・対策

定期的な清掃だけでなく、普段からの工夫で油汚れの発生を抑えることができます。

飲食店で油汚れを最小限に抑えるには、調理直後の拭き取りなどのこまめな対処が欠かせません。どれだけ優れた洗剤や道具を用いても、固まってしまった油汚れは除去に手間がかかるため、早めのアクションが重要になります。

さらに、清掃スケジュールを明確化し、責任分担を決めておくと、日々の忙しさの中でも見落としを減らすことが可能です。結果的に、厨房全体の清潔感を底上げし、スタッフのモチベーション維持にも寄与します。

調理後早めの拭き取りとこまめな清掃習慣

調理の熱が残っているうちに油を拭き取ることで、酸化が進む前に汚れを浮かせやすくなります。また、毎日の閉店前など一定のタイミングでコンロ周りや壁を軽く拭いておけば、頑固な油汚れになるリスクを抑えられます。

少しの手間を惜しまないことで、大掛かりな清掃の負担が大幅に軽減されるでしょう。さらに衛生面を日常的に意識することで、スタッフ全員の清潔意識が高まり、より快適な作業環境を保てます。

飲食店における清掃チェックシートの活用

見落としや清掃のムラをなくすために、どの箇所をいつ、誰が清掃するか明確にした清掃チェックシートの活用をおすすめします。シートには清掃頻度や使用する洗剤、注意すべきポイントなども記入すると良いでしょう。

このシートをスタッフ間で共有することで、忙しい時期でも清掃がルーティン化しやすくなります。また、清掃状況を記録に残せるため、衛生管理の面でも店舗の信頼度向上につながるはずです。

出典:

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000179541.pdf(HACCPの考え方に基づく衛生管理のための手引書 参照)

まとめ

油汚れを効率よく落とし、清潔なキッチン・厨房を保っていくために、本記事で紹介したポイントを押さえて、日々の営業に活かしてみてください。

油汚れは放置してしまうとどんどん蓄積し、除去が難しくなりがちですが、日常的な予防と定期的な清掃の両立が何よりの近道です。飲食店では安全衛生面の向上にも直結するため、細部まで行き届いた清掃を心掛けましょう。

使う洗剤や道具、そして清掃のタイミングを明確にし、スタッフ全員が同じレベルで取り組むことで、頑固な汚れを未然に防ぎやすくなります。いつでも清潔で快適なキッチンを維持し、大切なお客様に安心して利用していただける環境づくりを目指しましょう。必要に応じて、厨房清掃のプロに相談することも覚えておいてください。

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