オフィスにおしゃれな観葉植物を取り入れることで、空間を華やかに演出できるだけでなく、リラックス効果や生産性の向上といったメリットが期待できます。自然の緑は視覚的な疲れを和らげ、職場全体に落ち着いた雰囲気をもたらしてくれます。

本記事では、観葉植物を選ぶ際のポイントやおすすめの種類、飾り方・メンテナンス方法などをわかりやすく紹介します。オフィスにぴったりの品種を知りたい方や、置く場所に迷っている方はぜひ参考にしてください。

観葉植物は空気を浄化したり、オフィス特有の人工的な光環境にも対応しやすい種類が多いのも魅力です。忙しいなかでも管理しやすい品種や育成のコツを押さえることで、誰でも手軽にオフィスにグリーンを取り入れることができます。

オフィスに観葉植物を置くメリット

観葉植物をオフィスに取り入れると、見た目の美しさだけではなく、オフィスワークにプラスとなるさまざまなメリットが得られます。

具体的には、緑がもたらす心理的効果として気分の安定やストレスの軽減が挙げられます。視線を少し植物に向けるだけで、知らないうちに心をほぐしリラックスモードに導いてくれるのです。さらにオフィスの雰囲気が明るくなることで、働く人同士のコミュニケーションが円滑になることも期待できます。

空気清浄の効果があるとされる植物を取り入れれば、エアコンの稼働が多いオフィスでも快適に過ごせるようになります。観葉植物が放出する微量の水蒸気は乾燥対策にもなり、肌や喉への負担をやわらげるサポートも期待できます。

心身をリラックスさせる効果

植物の緑を見ると脳が刺激を受けて、人間の自律神経を安定させる効果があるといわれています。特に長時間デスクワークをしていると、視覚的な疲れやストレスが蓄積しやすいものです。そこで、目に優しい観葉植物を取り入れることで、心身共に穏やかな状態を保ちやすくなります。

生産性・集中力アップへの影響

心理的なリラックス効果は集中力の維持にもつながり、作業効率を高める可能性があります。オフィスに自然要素があることで意識が前向きになり、代表的なストレス反応を軽減しながら仕事に取り組めます。結果として、従業員のモチベーションが向上し、企業全体の生産性アップが期待できます。

企業イメージや来客印象の向上

観葉植物が彩る明るいオフィスは、訪問者にとっても好印象を与えやすい環境です。エントランスをはじめ、打ち合わせスペースなどに緑があることで、企業の温かみや余裕といった雰囲気が伝わります。来客者だけでなく従業員にも誇りを持たせるオフィスづくりに、一役買ってくれるでしょう。

オフィス観葉植物を選ぶ際の重要ポイント

観葉植物を選ぶときは、育成環境や置き場所などを事前に考慮しておくことで、失敗を防ぐことができます。

オフィス内はエアコンを常に使用していたり、蛍光灯やLEDライトなど人工的な光源が主体となっている環境です。こうした環境は自然光が得られる屋外とは大きく違うため、耐陰性のある品種や、乾燥に強い種類を選ぶと安心です。

また、植物を配置するスペースの広さだけでなく、人の動線や目線の高さを考えることも大切です。邪魔にならない程度にオアシスのような配置をすることで、慌ただしいオフィスの動きにプラスの癒しを与えられます。

日照や温度・湿度への適応力をチェック

窓際がある程度確保できるなら明るさを好む植物も選択しやすくなりますが、エアコンの風が直接当たる場所は避けるのが望ましいです。オフィスには室温が安定しない場所もあるため、寒暖差や湿度の変化に強い観葉植物を選ぶことが長く元気に育てるコツです。

置きたいスペースや動線をイメージする

エントランスや会議室など、来客の多い場所には存在感のある大型植物を選び、デスク周りには小鉢やスタンドタイプのコンパクトサイズが適しています。通路側に背の高い植物を置くなら、通行の邪魔にならないよう配置を工夫し、安全面にも配慮する必要があります。

管理のしやすさと成長スピードを考慮

メンテナンスが大変な種類はオフィスワーカーの負担を増やす可能性があるため、初心者でも簡単に育てられる丈夫な植物を選びましょう。成長が早すぎると頻繁な剪定が必要になる場合もあるので、成長スピードがゆるやかな品種を選ぶことで手間を抑えやすくなります。

枯れにくくおしゃれ！おすすめ観葉植物10選

オフィスに置くのに適した、育てやすくスタイリッシュな観葉植物を10種類ピックアップしました。

オフィスに最適な観葉植物を選ぶうえでは、デザイン性、耐陰性、そしてお手入れのしやすさが重要です。ここでは、それらの条件を満たしつつ、おしゃれな雰囲気を作り出すものを中心に紹介します。

個性豊かな品種が多い観葉植物は、組み合わせや配置次第で多彩なイメージを演出できる点が魅力です。初心者でも取り入れやすいものが多いため、ぜひそれぞれの特徴を押さえて検討してみてください。

パキラ：インテリア性と縁起の良さ

パキラはふっくらとした幹がかわいらしく、縁起の良い植物としても知られています。日陰にも強いためオフィスでの育成がしやすく、適度に潤いを与えることで安定した成長を楽しめます。シンプルな鉢に植えれば、どんなインテリアにもなじみやすいでしょう。

モンステラ：独特な葉の形が映える定番

大きく切れ込みの入った葉が特徴的なモンステラは、南国風の空気感をオフィスにプラスします。視覚的なインパクトがあるため、エントランスや来客スペースに置くと華やかさを演出できます。強健な品種で、適度な光と水分を与えれば初心者でも安心して育てられます。

サンスベリア：空気清浄効果が高い人気種

サンスベリアは空気清浄効果があるといわれ、乾燥や暗い環境にも比較的強いのが特徴です。水やりの頻度が少なくて済むため、日々の業務が忙しいオフィスでも管理がしやすいでしょう。縦に伸びる葉がスタイリッシュで、狭いスペースにも置きやすいのが魅力です。

ガジュマル：かわいい樹形と育てやすさ

丸みを帯びた幹が特徴的なガジュマルは、その愛らしい形からオフィスの雰囲気を和ませます。明るい日差しがあればぐんぐん育ちますが、少し暗い場所でも問題なく成長する種類です。小鉢サイズならデスク上に置いて楽しむこともできるので、スペースを有効活用できます。

フィカス（ゴムの木）：オフィスにも映える大型種

フィカスは大型に育ちやすい種類が多く、インテリアのアクセントとして取り入れやすいです。葉に厚みがあり、多少の乾燥にも耐えられるため、オフィス環境でも比較的育てやすいといえます。背丈が高くなりすぎないよう、お好みに合わせて剪定するのも楽しみのひとつです。

カポック（シェフレラ）：丈夫で初心者向き

カポックは耐陰性に優れており、オフィス内のさまざまな場所に配置しやすい点が魅力です。水管理も比較的簡単で、根腐れを防ぎつつ適度に潤いを与えていれば、元気に育ってくれます。忙しくメンテナンスに時間をかけられないオフィスワーカーにぴったりの植物です。

ポトス：ハンギングでおしゃれな演出も

つる状に伸びるポトスは、吊るして飾ると空間に動きが生まれ、おしゃれな印象を与えます。耐陰性が高く空気をきれいにする効果もあるため、キッチンや休憩スペースなどで重宝されることが多いです。手入れが簡単なので、初心者でも安心して導入できます。

ドラセナ：スタイリッシュな空間を演出

ドラセナは細長い葉とすっきりとしたフォルムが特徴で、モダンなオフィスインテリアと相性が良い植物です。耐寒性はあまり強くありませんが、室内環境がある程度安定していれば元気に育ちます。葉の色合いが種類によって異なるため、好みに合わせて選べる点も魅力です。

ユッカ：シャープなフォルムが魅力

ユッカは剣のように伸びる葉が印象的で、オフィスの洗練されたイメージをさらに高めてくれます。丈夫で乾燥気味の環境にも強いので、水やりの頻度が少なくて済む点もメリットです。株元が太くなってくると安定感が増し、存在感があるインテリアに仕上がります。

オーガスタ：大きな葉でリゾート感をプラス

広がる大きな葉がリラックス感を演出してくれるオーガスタは、南国の雰囲気を手軽に取り入れたいオフィスにぴったりです。光を好むため窓際などに置くと葉色が鮮やかに保たれ、美しい存在感を放ちます。成長するとかなりの高さになるため、設置スペースをよく考えて選びましょう。

観葉植物のおしゃれな飾り方・レイアウト例

オフィスの空間全体を見渡して、植物を配置する位置や組み合わせを工夫すると、一層おしゃれに仕上がります。

観葉植物をレイアウトする際は、高さやボリューム感にバリエーションをつけることで空間に奥行きをもたせられます。大きめのグリーンを背景に、小型の植物を前面に置くなど、視覚的なリズムを作ると洗練された印象になります。

また、※壁や棚、パーテーションなどのインテリアアイテムを絡めたレイアウトもおすすめです。スペースを無駄なく活用しながらアクセントを加え、訪れた人の目を楽しませる工夫ができます。
※壁面緑化ついてはこちらの記事もご覧ください。

デスク周りや仕切りを活用した配置

デスクやパーテーション上部に小型の植物を数点置くだけでも、働く人の視線に緑が入り、リラックス効果が高まります。パーテーションでは高さを活かして植物を並べることで、殺風景になりがちなオフィス空間を程よく仕切りつつ、柔らかい雰囲気に仕上げることができます。

エントランス・応接スペースを華やかに

お客様を出迎えるエントランスや応接スペースでは、大型の観葉植物をシンボルツリーのように置くと視線を集めやすくなります。狭い場所でも背丈のある植物を1本置くだけで、空間がぐっと洗練されます。人が集まりやすい場所だからこそ、メンテナンスをこまめに行い、常に美しい姿を保つことが大切です。

上手なメンテナンスで長く楽しむポイント

植物を健康に保つためには、日々の水やりや季節ごとのお手入れなど、適切な管理が重要です。

観葉植物は定期的な水やりや葉の掃除、適度な日光が欠かせません。オフィス環境はどうしても空調の影響を受けやすく、植物によっては乾燥しやすい場合もあるため、水やりの頻度をあらかじめ決めて担当者が管理するのが理想的です。

また、葉にほこりが溜まると光合成の効率が下がり、見た目にもくすんでしまいます。月に一度は葉水ややわらかい布で葉の表面を拭き、植物がきれいな状態でいられるようにしましょう。

水やりと肥料のタイミング

多くの観葉植物は、土の表面が乾いてから水を与えるのが理想的です。季節によって必要な水分量や肥料の頻度が異なるので、植物の反応を見ながら調整しましょう。肥料は与えすぎると根を傷める原因になるため、パッケージの指示をよく確認して適量を守ることが大切です。

定期的な剪定と病害虫対策

枯れた葉や伸びすぎた枝をそのままにしておくと、見た目が悪くなるだけでなく病害虫が発生しやすくなります。オフィス内で発見が遅れることを避けるためにも、定期的に状態をチェックし、異常があれば早めに対策を講じることが望ましいです。

休暇中の管理方法と体制づくり

長期休暇や連休中はオフィスを不在にする時間が増えるため、植物の水やりが滞りやすくなります。事前に担当者を決めておくか、給水器具などを利用して水分を一定に保つ方法を検討しましょう。忙しい時期でも継続してケアできるよう、役割分担を明確にしておくことが重要です。

フェイクグリーン活用のメリットと注意点

本物の植物が難しい環境や、手間を減らしたいオフィスでは、フェイクグリーンも選択肢の一つです。

フェイクグリーンは、手間をかけずにオフィスに緑を取り入れたい場合に重宝します。水やりや温度管理が不要なため、忙しい現場や日当たりが限定される場所でも安心して設置できるのが魅力です。

ただし、見た目のクオリティには差があるため、オフィス全体の雰囲気に合ったリアル感の高い製品を選ぶと良いでしょう。本物の植物と組み合わせて使うと、より自然な空間を演出することができます。

本物のような見た目と手間いらず

近年のフェイクグリーンは非常にリアルな作りのものが多く、本物と見分けがつきにくいほど完成度が高いものも存在します。埃を払う程度のメンテナンスで長期間美しさを保てるため、コストパフォーマンスという面でも優れています。

オフィス全体のバランスを考えた配置

フェイクグリーンをメインにする場合でも、要所に本物の植物を取り入れておけば自然感が崩れにくくなります。また、光の当たりにくいエリアや湿度が不安定な場所にフェイクグリーンを置くことで、全体のデザインに統一感を出すことも可能です。
※フェイクグリーンついてはこちらの記事もご覧ください。

導入時に注意すべき3つのポイント

観葉植物やフェイクグリーンをオフィスに導入する際に、見落としがちな点を事前に確認しておきましょう。

植物を導入する際には、スペースとのバランスが最重要ポイントの一つです。インテリアを考えずに大きめの植物を置いてしまうと圧迫感を与えたり、人の通行や仕事動線に支障をきたす恐れがあります。

また、植物のコストやメンテナンス担当を明確に決めておくと、導入してからのトラブルや管理不足を避けられます。社内コミュニケーションや設備コストも考えながら、全員が快適に過ごせるオフィスを目指しましょう。

大きさや置き場所の見極め

事前にオフィスの寸法を測り、設置する植物の高さや横幅を確認しておくと、後から移動する手間が省けます。特に大型の観葉植物の場合は、成長した際に想定よりもスペースを必要とすることがあるため、余裕をもったプランを立てることが大事です。

月々のコストや管理担当の割り振り

植物が増えると、水道代や肥料代などのランニングコストが少なからず発生します。メンテナンス担当者の業務負担も考慮して、複数人で管理を分担するなど、事前に運用体制を整理しておくとトラブルを避けられます。

従業員間でのルール・役割分担

オフィスの観葉植物をみんなで大切に育てるためには、日々の水やりや休日の管理などルールを明確化しておくことが不可欠です。そうすることで負担が特定の人に偏ることを防ぎ、全員が気持ちよく快適な空間を作り上げられます。