ウォーターサーバーを選ぶ上で、コンパクトな卓上タイプと水道水用の浄水型にはどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。一見すると同じように見えるウォーターサーバーでも、使い勝手やコスト、設置のしやすさにはさまざまな違いがあります。

この記事では、卓上ウォーターサーバーを導入する際に知っておきたい基礎知識や注意点をまとめ、一人暮らしや育児のある家庭でも失敗なしに活用できるポイントを詳しく解説していきます。水道水を活用した浄水型の良さや費用感をご理解いただき、ご自身の生活スタイルに合うものを選んでみてください。

卓上タイプのウォーターサーバーなら、場所をとらずに冷水や温水を手軽に利用できます。省スペースかつ導入のハードルも低いため、キッチンだけでなくオフィスや店舗など、幅広い場所で便利に活躍するでしょう。

卓上ウォーターサーバー×水道水の基本

まずは卓上ウォーターサーバーと水道水を活用する際の基本情報について理解しておきましょう。

卓上ウォーターサーバーは、その名の通りキッチンカウンターやリビングの棚などの限られたスペースに設置できるのが特徴です。一般的な背の高いサーバーと比べてコンパクトなので、一人暮らしのワンルームやシェアハウスなどでも導入しやすいでしょう。最近はフィルター性能が高いものも登場しており、水道水のカルキ臭などをしっかり除去します。

卓上ウォーターサーバーとは？

卓上ウォーターサーバーとは、部屋のテーブルやカウンター上に置けるサイズに設計されたウォーターサーバーのことです。床置き型に比べて高さを抑えたモデルが多く、狭いスペースでも設置しやすいのが魅力です。また、デザイン性に優れたモデルも増えており、部屋のインテリアに溶け込むよう配慮されている製品も豊富に展開されています。

水道水を活用した浄水型のメリット

水道水をそのままろ過するタイプの卓上ウォーターサーバーなら、宅配ボトルの受け取りや交換が不要です。フィルターを通して水道水のカルキ臭や不純物を除去するため、ペットボトル水と比べてもコストを大幅に抑えられます。さらに、いつでも水道から補充できるため、水のストックを切らす心配も少なく、使用頻度が高い家庭でも安心して利用できるでしょう。

宅配型ウォーターサーバーとの違い

宅配型ウォーターサーバーはあらかじめ精製された水や天然水入りのボトルを定期的に届けてもらうスタイルです。ボトル交換の手間や保管スペースが必要になりますが、水の品質が安定している点は安心感があります。一方で浄水型の卓上サーバーは、ボトル不要でごみの削減にもつながり、宅配の受け取りスケジュールに左右されないメリットがあります。

設置時に押さえておくポイント

卓上ウォーターサーバーはコンパクトとはいえ、給水タンクの補充や電源コードの取り回しを考慮する必要があります。特に水道から距離がある場合や、コンセントが近くにない場所へ置く場合には、延長コードやポータブル給水タンクを使うなどの対策も検討しましょう。フィルター交換が楽にできる位置かどうか、日々のメンテナンス性も事前に確認しておくと安心です。

卓上ウォーターサーバーの種類と特徴

卓上ウォーターサーバーには主に水道直結型と水道水補充型と宅配型の３種類があります。それぞれの違いを把握しましょう。

同じ卓上タイプでも、水道直結型か補充型か宅配型かによって導入コストや設置方法が変わります。工事が必要なタイプは設置後の手間が減る場合がありますが、賃貸の方には難しいケースもあるでしょう。ご自宅の条件やライフスタイルに応じてベストな方式を選ぶことが大切です。

水道直結型

水道直結型はキッチンの水道管をサーバーに直接つなぎ、24時間自動で水を注入できるのが最大の利点です。フィルターでろ過しているためいつでもきれいな水が使えますが、本体の設置には専門業者による軽微な工事が必要なこともあります。工事費用や手間が発生しやすい一方、導入後は給水の手間を省けるので、料理や飲み物を頻繁に作るご家庭におすすめです。

水道水補充型

タンクに水道水を注いで使用する方式の卓上サーバーは、設置工事をほとんど必要としません。好きな場所に置いて使用できるため、引っ越しやレイアウト変更にも柔軟に対応しやすいでしょう。ただし、タンクに水を補充する手間はかかるため、頻繁に利用する場合は給水回数が多くなる点に注意が必要です。

宅配型

宅配型は、専用ボトルに入った水を定期的に配送してもらう方式です。ボトルを交換するだけで簡単に使えますが、空ボトルの保管場所や配送の受け取りが必要になるため、ライフスタイルに合わせた利用計画が大切です。手軽に良質な水を楽しみたい方におすすめできます。

卓上ウォーターサーバーを選ぶ5つのチェックポイント

導入してから後悔しないためには、購入・レンタル前にいくつかのポイントを確認しておきましょう。

初めてウォーターサーバーを導入する場合、サイズやコスト面だけでなく、操作性やメンテナンス性も重視したいところです。特に小さなお子さんがいるご家庭では、チャイルドロックの有無や設置場所の安全性が重要になります。さらに予算を超えないよう、レンタル料や交換フィルターの費用を総合的にチェックすることが失敗しないコツです。

サイズ・設置可能なスペース

卓上型といっても製品によって大きさが異なるため、実際に置きたい場所の寸法をしっかり測りましょう。奥行きや高さだけでなく、給水タンクの取り外しやすさ、電源プラグの位置なども重要な確認項目です。天井が低い場所や壁際に設置する際は、サーバーのフタが開けやすいかどうかなど細部を意識して選びましょう。

コストと料金プラン

卓上ウォーターサーバーの費用には、月々のレンタル料やフィルター交換費、電気代などが含まれます。定額制プランを導入しているメーカーが多く、カートリッジ代や配送費用がセットになっているケースもありますが、契約内容はよく確認しましょう。安さだけでなく、サービス内容や故障時の保証も含めて比較検討することがおすすめです。

機能性（冷水・温水・ロック機能）

飲料や料理にすぐ使える冷水・温水が出せるかどうかは、ウォーターサーバーの利便性を大きく左右します。特に小さなお子さんがいる場合は、転倒ややけどのリスクを避けるためのチャイルドロック機能も欠かせません。操作ボタンの位置や押しやすさも製品によって異なるため、使い勝手を事前にチェックすると良いでしょう。

フィルター交換やメンテナンス

浄水型ウォーターサーバーは、フィルターメンテナンスを怠ると衛生面でリスクが高まります。フィルター交換の頻度やタイミングはメーカーによって異なるため、交換しやすさやカートリッジ費用を合わせて確認しておきましょう。また、本体内部の定期的な清掃や、UV-LEDなどの機能があるかもチェックすることで、より安心して利用できます。

デザイン・インテリアとの調和

卓上ウォーターサーバーはキッチンやリビングなど、家人や来客の目につきやすい場所に置くことが多いです。最近のモデルはシンプルからスタイリッシュまで多様なデザインがあり、カラーもホワイトやブラックなど好みに合わせて選べます。部屋の雰囲気に合ったサーバーを選ぶことで、生活感が出過ぎないインテリアが実現しやすくなるでしょう。

卓上ウォーターサーバーの費用とコスパ

実際に負担する費用や、コストパフォーマンスをどのように考えるかを把握しましょう。

卓上ウォーターサーバーは大規模な工事を必要とせず、比較的手軽に導入できるのが特徴です。一方で、レンタル料や電気代などのランニングコストも発生するため、トータルでの出費と使いやすさを天秤にかける必要があります。自分や家族がどれだけ水を使うのか、どの程度の温水・冷水が必要なのかを見極めることで、よりコストパフォーマンスの高い選択ができるでしょう。

レンタル料とカートリッジ交換料金

ウォーターサーバー会社によっては、月々一定のレンタル料にカートリッジ交換代や配送料が含まれるケースがあります。定額制の場合は追加の支払いが少なく管理しやすいですが、契約後に交換頻度が想定以上に高くなると追加費用が発生することもあるため注意が必要です。複数の業者で料金体系を比較し、総合的に判断すると失敗を減らせます。

電気代の目安

ウォーターサーバーは冷水と温水を常に供給するため、一定の電気代がかかります。省エネモードや節電機能が搭載されたモデルなら、稼働時間やヒーターの動作を制御して電力を抑えることが可能です。電気代の目安を把握しておくことで、毎月のランニングコストを予測しやすくなります。

解約金・初期費用に注意

ウォーターサーバーの契約プランによっては、最低利用期間が設定されていることがあります。契約期間の途中で解約すると解約金が発生するケースもあるため、契約前に確認が必要です。また、初期費用として設置手数料や事務手数料などがかかることもあるため、最初にかかる総額をしっかり把握しておきましょう。
※コストについてはこちらの記事もご覧ください。

導入メリット：家事や育児が快適に

ウォーターサーバーを導入することで、毎日の暮らしや子育てをより快適にサポートしてくれます。

卓上ウォーターサーバーの利点は、コンパクトさだけではありません。必要なときにすぐにお湯が使えるため、育児中のミルク作りや忙しい朝の家事が大きく効率化されます。さらに、※災害や断水などの非常時にも一時的な水の確保ができる点は、家族の安心感を高める要素となるでしょう。
※タンク型や宅配型を対象としたお話となります。

すぐにお湯が使える時短効果

ウォーターサーバーは温水機能があるため、ポットややかんを使ってお湯を沸かす手間を大幅に省けます。朝のコーヒーや紅茶はもちろん、料理の下ごしらえやインスタント食品などにも便利です。お湯の温度も一定なので、温度調整の失敗が少ない点も魅力です。

ミルク作りや離乳食に便利

赤ちゃんのミルクは温度管理が重要ですが、ウォーターサーバーの温水であれば短時間で適温のお湯を用意できます。離乳食を作るときにも、素早くお湯を用意できるので、子どもがぐずっているときに助かると好評です。手間がかからないため、育児ストレスの軽減にもつながります。

災害時にも役立つ備え

地震や水道管トラブルなどで断水が起きた場合、ウォーターサーバーのタンクに残っている水が使えることがあります。長期的な断水には対応しにくいですが、数時間から数日の短期間であれば飲み水としてだけでなく、簡単な手洗いや調理補助にも活用可能です。災害時のリスク管理としても一考の価値があります。
※災害時にも役立つ備えについてはこちらの記事もご覧ください。

ペットボトルのゴミ削減

日常的にペットボトル飲料を購入している家庭では、ウォーターサーバーを導入するとゴミの削減効果が期待できます。ペットボトルを再利用する手間もなくなり、資源の無駄遣いを抑えられる点も魅力です。環境に優しい暮らしを目指すうえでも、浄水型サーバーは有効な選択肢でしょう。

卓上ウォーターサーバーのデメリットと注意点

どんなに便利な装置でも、導入する際にはデメリットも理解しておく必要があります。

卓上ウォーターサーバーは比較的扱いやすい反面、導入してから「思っていたのと違う」と後悔しないためにも、注意点を把握しておきましょう。設置スペースや電源の確保などの物理的な制約に加え、メンテナンスを怠ると衛生面でのリスクが高まることもあります。購入・レンタル前に、デメリット面もきちんと確認しておくことが大切です。

設置場所が限られる場合の対策

卓上タイプといえども給水タンクや配線スペースが必要になるため、まったく場所を取らないわけではありません。専用の台や耐荷重のある棚を用意するなど、転倒のリスクを抑える工夫が必要です。狭いキッチンで設置が難しい場合には、水道直結型を検討するなど、家庭環境に合った選択が求められます。

メンテナンスやフィルター交換不足による衛生リスク

フィルターやタンクの掃除を怠ると、水質が低下したりカビが発生したりする可能性があります。特に浄水型はフィルターの寿命が過ぎるとろ過能力が落ちるため、定期的な交換が欠かせません。半年や1年に一度などメーカー指定の交換時期を守り、クリーンな状態を維持しましょう。

稼働音・消費電力などの対策

ウォーターサーバーは冷却・加熱を繰り返すため、稼働時にある程度の音が発生します。寝室や静かなリビングに設置する場合には、騒音レベルについても検討が必要です。また、消費電力を抑えるためには省エネモードやタイマーを活用すると、電気代の無駄を減らすことができます。

宅配型との比較で見る不便さ

宅配型ウォーターサーバーの場合、ボトルを交換する手間はかかるものの、定期的に新鮮な水が届く安心感があります。一方、浄水型を選ぶと自分で補充する必要があるため、こまめに水を入れ替えるのが面倒と感じる人もいるでしょう。選ぶ際には、自宅でのライフスタイルや使用頻度に合わせて、メリットとデメリットを比較検討することが大切です。

倒れるリスクやチャイルドロック問題

卓上ウォーターサーバーは背の高い床置き型よりも安定感はありますが、それでも揺れや地震の際には倒れるリスクがあります。あらかじめ専用の固定グッズを使うなど、安全面を考慮した設置を心がけましょう。また、熱湯を扱う都合上、小さいお子様がいる家庭ではチャイルドロック機能が必須です。誤操作防止の仕組みが万全かどうか、しっかり確認してから導入しましょう。

設置場所・レイアウト別のおすすめ活用例

卓上ウォーターサーバーをより快適に使うため、設置場所やレイアウトによって有効な活用例をご紹介します。

サーバーの置き場所はキッチンが多いですが、リビングやダイニングテーブル付近、さらにオフィスや店舗のカウンターなど、利用シーンによってレイアウトを変えるとより便利になります。それぞれの場所での使い方をイメージしながら、適切なサイズやデザインを選んでみてください。

キッチンスペース：料理やドリンクづくりに

キッチンに設置すれば調理中の手間を大幅に削減できます。料理に必要な冷水はもちろん、温水を素早く使えるため下ごしらえや湯せんなどもスムーズに行えるでしょう。冷蔵庫からミネラルウォーターを出す手間もかからなくなるので、飲み物を準備する手間も一段と軽減されます。

リビング・テーブル周り：家族団らんで使いやすい

リビングやダイニングテーブル付近に置くことで、家族みんなが気軽に飲み物を楽しめる環境を作ることができます。テレビを見ながらお茶を入れたり、子どもがおやつを食べるときに冷水を使ったりと、家族団らんのシーンで大活躍です。スペースに余裕があるなら、くつろぎの空間に設置しておくと利便性が高まるでしょう。

オフィスや店舗にも！省スペース＆便利

卓上ウォーターサーバーは、省スペース性とデザインを両立しているモデルが多く、オフィスの休憩スペースや店舗のカウンターにも設置しやすいのが魅力です。来客用のコーヒーやお茶をサッと用意したり、お客様自身がセルフサービスで使えたりすることで、業務の効率化にも貢献します。小規模なカフェや美容室などでも導入しやすく、好印象を与えられるでしょう。

卓上ウォーターサーバー導入Q＆A

導入前に頻繁に寄せられる疑問や不安点についてまとめました。

多くの人が抱える設置やコスト面の疑問をあらかじめ解消しておくことはとても大切です。ここでは、よくある質問とポイントを整理し、導入の判断に役立てていただくための参考情報を提供します。

1人暮らしや2人暮らしにおすすめのモデルは？

少人数世帯にはコンパクトで省エネ性能が高いモデルがおすすめです。フィルター交換やメンテナンスの負担が大きすぎないかも重要なチェックポイントでしょう。カートリッジが長持ちするタイプや、電気代を抑えられる省エネ機能を持つ機種を選べば、限られた予算でも十分に満足できるはずです。

メンテナンスの頻度や交換カートリッジの費用

フィルター交換の頻度は一般的に3カ月から6カ月、あるいは1年おきなどメーカーごとに異なります。そのたびに発生する交換カートリッジの費用は月額に上乗せされるケースや定期配送プランがあるケースもさまざまです。メンテナンスのしやすさやコストを把握し、自分のライフスタイルに合ったモデルを選びましょう。

水道直結型の工事は難しい？

水道直結型サーバーの設置には、水道管との分岐工事やアダプターの取付工事が必要になる場合があります。工事自体は比較的簡易的ですが、賃貸物件などの場合は事前に管理会社やオーナーへの確認が欠かせません。工事費用を踏まえたうえで、手間をかけずに常に水を補充できるメリットとどちらを優先するかがポイントです。

導入前に覚えておきたい豆知識

失敗なく導入するために知っておきたい豆知識やサービスを利用する上での注意点を押さえておきましょう。

各メーカーのサポート体制や交換サービスの内容を比較検討することで、長く快適にウォーターサーバーを利用できます。定期的な本体交換システムや修理対応のスピードなども重要な比較ポイントです。

本体交換システム・サポート体制やアフターケア

サーバー本体が故障したり、劣化したりした場合、メーカーによっては定期的に新しい本体と交換してくれるプランがあります。交換費用が無料か有料か、または交換頻度なども事前に確認するとよいでしょう。迅速な修理対応があると安心できるため、アフターケアの評価は契約前に要チェックです。