近年、ウォーターサーバーを導入する家庭やオフィスが増えていますが、市販ボトルの交換やコスト面がネックになることもあります。そこで注目されているのが、水道水を補充して使うウォーターサーバーです。

本記事では、水道水補充型と水道直結型の違いや、導入のメリット・デメリット、さらにメンテナンスや衛生管理のポイントなどを徹底解説します。手間やコストをできるだけ抑えつつ、安心してウォーターサーバーを利用したい方はぜひ参考にしてください。

ウォーターサーバーに自分で水を入れる方法はある？市販ボトルと水道水の違い

ボトル配送の手間やコストを抑えるために、自分で水を補充できるウォーターサーバーの利用が注目されています。まずは市販ボトルを使う方法と水道水を使う方法の違いを確認しましょう。

一般的なウォーターサーバーはメーカーが提供する専用ボトルをセットして使用しますが、市販ボトルを購入する必要があり、コストやボトル交換の手間がかかります。一方、水道水補充型や水道直結型のウォーターサーバーはボトルの購入が不要で、必要なときに自宅の蛇口から水を入れるだけで運用できます。ただし、衛生面の管理や本体のメンテナンスを自分で行う必要があるため、導入前にお手入れのしやすさを確認しておくことが大切です。

市販ボトルはあらかじめろ過またはミネラル調整などが施された水が用意されている点で安心できますが、長期的なランニングコストはやや高めになる傾向があります。それに対して水道水を利用するタイプは毎月の費用を抑えられる一方、タンクや配管の清掃などで手間がかかる場合もあります。これらの特徴を踏まえて、自分のライフスタイルに合った運用方法を選ぶことが重要です。

自分で水を入れるメリット・デメリット

ウォーターサーバーに自分で水を入れる最大の利点はコスト削減ですが、一方で衛生や故障リスクも考慮する必要があります。以下で詳しく見ていきましょう。

水道水を入れるタイプは、毎回ボトルを購入する必要がないため、ランニングコストを大幅に削減しやすいというメリットがあります。ボトル交換の手間もなくなるので、重いボトルを運ぶ必要がない分、日常的な使い勝手が向上します。一方、飲用水が減ってきたと感じた時点で自分でタンクに水を入れなければならないなど、自ら管理する場面が増えるのも特徴です。

メリット：ランニングコスト削減・ボトル交換不要

毎月ボトルを宅配してもらうタイプと比較すると、水道水を入れるタイプは定額制プランや低価格なレンタル料になっていることが多く、トータルコストを抑えやすい点が魅力です。また、ボトル交換の手間がかからないため、身体的負担を減らすことができます。タンクに給水するだけなので、大容量のボトルをストックする必要もなく、置き場所の心配が少ないこともメリットです。

デメリット：衛生面や故障リスクへの注意

水道水を注ぐ際にタンク内部に雑菌が入り込まないように管理する必要があるため、定期的なタンク洗浄やフィルター交換を怠ると衛生リスクが高まります。また、誤った給水方式や水道水の品質次第では、サーバー内部に不純物が蓄積し、故障リスクが上がる可能性もあるでしょう。メーカー推奨のメンテナンスガイドをしっかり確認し、適切に取り扱うことが大切です。

自分で水を入れることができるウォーターサーバーのタイプ

ウォーターサーバーに水を入れる方法として、主に補充型と直結型があります。各タイプの特徴やフィルターの仕組みを知って、最適な機種を選びましょう。

水道水を補充型で利用する場合のメリットとして、自由な場所へ移動しやすく、設置工事が不要という点があります。一方、直結型は工事が必要な分、水を補充する手間そのものがなくなるため、使い勝手は非常に良いです。どちらにしても、しっかりしたろ過機能を備えているかどうかが選ぶ際のポイントになります。

水道水補充型ウォーターサーバーとは

タンクに水道水を注ぎ足して使うタイプは、好きな場所に設置できる手軽さが魅力です。初期工事も不要で、賃貸住宅や設置スペースが限られた環境にも適しています。ただし、定期的に給水タンクを取り外して洗浄しないと雑菌繁殖のリスクが高まるため、衛生管理を徹底する必要があります。

水道直結型ウォーターサーバーとは

キッチンなどの給水管と直接接続するウォーターサーバーは、補充の手間がかからず常に安定した給水が得られます。初期費用はかかるものの、工事自体はメーカーや業者が手配するケースが多く、専門知識を必要としないことがほとんどです。場所によっては配管の延長工事が必要な場合もあるので、導入前の下見や相談が欠かせません。

フィルターの仕組みと浄水能力の違い

活性炭フィルターやROフィルターなど、メーカーやモデルによってろ過性能は異なります。重金属やPFASと呼ばれる有害物質を取り除くことが可能なフィルターを採用している機種もあるため、家庭の水質や利用シーンに応じてフィルターの種類を選ぶことが重要です。フィルター交換の時期を延ばしすぎるとろ過性能が低下する恐れがあるため、メーカーの推奨時期を守るようにしましょう。

導入前に知っておきたい費用やメンテナンスのポイント

ウォーターサーバーの運用には、初期費用や月額費用、メンテナンス費用などがかかります。しっかりと比較検討してから導入を決めましょう。

水道水補充型や直結型の多くは、月額3000円前後のレンタル料を設定している場合があり、一般的なボトル配送型よりも低コストで利用できることが多いです。ただし機種によっては専用フィルターや特別なメンテナンスサービスが付属し、その分初期費用や月額料金が変動することもあるため注意が必要です。

ランニングコストとしては電気代も見逃せません。最近の機種にはエコモードや自動殺菌機能が搭載されており、効率的に運用できるモデルが増えています。導入前には機能面と費用面のバランスをしっかりと検討し、ムダがなく自分に合ったプランを選ぶことが大切です。

初期費用・月額費用・電気代などの比較

ウォーターサーバーの費用は、本体のレンタル料やメンテナンス料、フィルター交換費用、電気代など多岐にわたります。メーカーや契約プランによって細かい金額設定が異なるため、複数社を比較して検討することをおすすめします。とくに、長期契約前提の場合は解約時の違約金も含めて総合的に見積もりましょう。

フィルター交換と定期メンテナンスの必要性

安全な水を利用し続けるためには、フィルター交換やサーバー本体の清掃などの定期メンテナンスが不可欠です。フィルター交換時期を過ぎたまま使用を続けると、ろ過能力が低下してしまう恐れがあります。なかには業者が定期的にメンテナンスを行うプランを用意している場合もあるので、自分でこまめに管理できるかどうかを含めて検討すると良いでしょう。

ウォーターサーバーに自分で水を入れるときの正しい手順と注意点

自分で補充する場合は、給水タンクやサーバー本体の取り扱いを正しく行うことが不可欠です。ここでは具体的な手順と注意点を解説します。

タンクへ水道水を入れる際には、注ぎ口や蓋周辺を清潔に保つことが大切です。雑菌が入り込まないように、給水前に手を洗う、給水ごとにタンクを軽く水洗いするなどの基本動作を心掛けましょう。特に気温の高い環境下では水が腐敗しやすいため、あまり長い時間タンクに水を放置しないこともポイントです。

給水タンクの取り扱いと定期洗浄のコツ

給水タンクは定期的に外して内側を洗浄し、十分に乾燥させてから再度セットするようにします。専用洗剤や除菌剤を使う場合は、取扱説明書に記載の方法を守り、洗剤が残らないようにしっかりすすぎましょう。タンクだけでなく、タンク周辺の受け皿や外装部分にもホコリや汚れが溜まらないよう、まとめて掃除するのがおすすめです。

雑菌やカビを防ぐための衛生管理

給水口や注ぎ口はとくにカビやバクテリアが繁殖しやすい場所です。こまめにアルコールで拭き取るなどの対策を行い、清潔な状態を保ちましょう。また、サーバー内部の通気口にホコリが溜まると熱がこもりやすくなるため、定期的に掃除機や布で除去することも大切です。

ウォーターサーバーの水で注意すべき使い方：製氷・加湿器など

ウォーターサーバーの水は飲用以外にも活用できますが、一部用途では衛生面やメンテナンスが重要になります。事前に知っておきたい注意点を確認しましょう。

製氷器にウォーターサーバーの水を使う場合は、給水タンクや配管の清潔さが保たれているかを改めて確認することが大切です。もしタンク内に汚れや雑菌が含まれていると、そのまま氷に雑菌が移行するリスクがあります。また、加湿器に使用する際も、フィルター交換や加湿器内部の清掃をおろそかにするとカビが繁殖しやすくなるため、定期的なお手入れを忘れないようにしましょう。

災害対策にも使える？自宅で水道水を補充する利点

緊急時の水確保として、ウォーターサーバーを活用する人も増えています。手軽に補充できるタイプであれば、災害時にも役立つ可能性があります。

地震や台風などの災害時は、ライフラインの断絶によって水の確保が難しくなる場合があります。こうした状況でも、タンクに汲み置きしておいた水があれば、一定期間の飲用や生活用水に活用できるでしょう。水漏れや停電時の安全対策を含め、普段から定期的な点検を実施しておくことで、いざという時に迅速に対応ができます。

失敗しない！水道水ウォーターサーバーの選び方

水道水対応サーバーを選ぶ際は、スペックや料金、設置場所などを総合的に判断する必要があります。契約プランや解約条件も合わせてチェックしましょう。

水道水ウォーターサーバーの選定では、ろ過性能やタンク容量、工事の有無などをしっかり確認することが大切です。たとえば多人数で使うなら大容量タンクが向いていますが、少人数なら卓上タイプで十分なこともあります。また、メーカーによっては解約手数料のかからないプランを提供している場合もあるため、長期的なコストを踏まえて選ぶのが賢明です。

容量・タイプ・設置場所のポイント

家庭の人数やウォーターサーバーの使用目的によって、適切な容量やタイプは異なります。床置き型は安定感がある一方、卓上型は設置スペースを節約できるなど、それぞれ利点があります。設置場所の電源確保や蛇口の位置など、実際に生活空間に置いたときのイメージを持って検討しましょう。

長期契約や解約違約金の確認も忘れずに

水道水対応のウォーターサーバーは、基本的に長期間使うことを前提とした契約形態が多いです。プラン内容によっては途中解約時に違約金が発生することがあるため、注意が必要です。契約書や公式サイトの情報をよく読み、ライフスタイルの変化に対応できるかどうかも確認しましょう。

よくある質問：トラブル時の対処法と問い合わせ先

水漏れやフィルターの詰まりなど、ウォーターサーバー利用中に起こり得るトラブルを想定し、対処法とメーカー・販売店への問い合わせ先を把握しておきましょう。

代表的なトラブルとしては、水漏れやサーバー内部の異音、給水口の詰まりなどが挙げられます。まずは取扱説明書を確認し、対処法が載っていない場合はメーカーや販売店へ連絡するのが安全です。契約時にトラブル対応の窓口やアフターサポートの有無を確認しておくことで、万が一の際にも落ち着いて対処できます。